第6話

変身と悪魔の仕上げ２

土曜の朝、予備のメガネを掛けて家を出た。
かかりつけの眼科までは徒歩で15分程。

受付を済ませると、予約してあったので直ぐに診察になった。
検眼という作業が終わると、早速処方箋を貰い、隣のコンタクトショップへ・・・
驚くほど簡単な行程でコンタクトレンズを手に入れてしまった。

メガネも無いのに、もの凄くクリアな視界。そして、鏡の中の私は・・・昨日までとは別人だった。

これから志穂さんに会うんだから、メイクもして行ってみよう。何かアドバイスが貰えるかもしれないし。

メガネをかけなくても鏡の中の自分が見える。メイクもスムーズだし、幸いにもコンタクトに違和感も感じない。

実際の作業ははこんなに簡単なこと。だけど、そこに辿り着くまでの気持ちの整理や決断する勇気を持つことが難しい。

だけど私は、どうにかそれを乗り越えたようだ。