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「サラ・・・可愛い」
蒼人は何度も口にする。『サラ』って呼ばれる度に、何故だか私は幸せな気分になった。
「蒼人・・・」
そう応えることしかできなかったけれど、蒼人は満足そうに微笑む。
彼の笑顔を見ると、不思議と安心してキスに応じることができた。
何度目の復習だろう。蒼人の唇は私の唇以外を求め始めた。
唇から頬を伝わって、耳に口づけながら微かに息を吹きかけられる。
「ひゃあ!」
あんまりくすぐったくて、思わず小さな悲鳴を上げてしまった。
「感じた?」
からかうように囁いて、蒼人はペロリと私の耳を舐めた。
「ひゃん!」
再び悲鳴を上げて飛び退いた私を素早く捕まえて、今度は反対の耳でも遊び始めた。
今回は脚をしっかりと巻き付けられて、逃げることも出来ない。
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