変身と悪魔の仕上げ3

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約束通り、蒼人は私が何杯飲もうと止めなかった。 さらに蒼人が連れて帰ってくれるという安心感も、私のお酒を助長した。 店からこのマンションまでの移動の間に覚めかけていた酔いも、程々良い感じに戻ってくる。 横に並んで座っている私たち。動くと時々足や手が触れた。さっきまで、ずっと手を繋いでいたから、触れることに抵抗は感じない。むしろ触れると安心した。 「楽し~い」 酔ってるって、自覚できる。だけど自分自身をコントロール出来る範囲だと思っていた。 「サラ、そこのビール取って」 テーブルの上に数本並んだ缶ビール。「うん」と頷いて手を伸ばした。 ゴトン・・・。 目測を誤ってビールに手をぶつけ床に落としてしまう。ゴロゴロと転がって遠ざかるビール。 「あははっ、見た?嫌がって逃げて行ったね」 その何でもない光景が可笑しくて仕方ない。私はケタケタと笑いながら缶ビールを追って立ち上がる。 つもりだった。 けど、全く足が思い通りに動かなくて、直ぐにヨロリと倒れてしまった。
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