変身と悪魔の仕上げ3

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「練習しておいたほうがいい。」 蒼人は優しく私の唇を指でなそり始めた。 「ん~うぅ」 思わず固く唇を結んで抵抗の声をあげる私。 必死で蒼人の胸を押して彼を遠ざけようとした。 だけど・・・ ビクともしない・・・ 精一杯の私の反抗もどこ吹く風。蒼人は唇を優しくなぞり続ける。 練習って・・・、キスって練習するものなの? 混乱しながらも、頭が必死で答えを探す。 確かに私はいい年をして全く恋愛経験が無い。きっと、私の年齢くらいの女の子はキスくらい上手にできるはずなのに・・・。 たくさん恋愛してきた課長にしてみれば、私の下手くそなキスなんて・・・みっともない? 違う違う!私は何を考えているんだろう。課長とキスなんて、奇跡でも起きない限り実現しない!そんな絵空事のために練習なんて有り得ない。 きっとまた蒼人にいいようにからかわれているだけだ。 ホント、私って学習能力ないんだから・・・。
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