重ねる罪

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基本、志穂さんと私がほんの少し前を歩き、その後ろを興味なさげに蒼人が続く。 お喋りをするのは女二人で、蒼人は話を振られないと入っては来ない。 これが、三人で居る時の常だった。 ただ、その形が時折崩れることがある。 それは、志穂さんが蒼人に個人的に話しかける時。 「あ!蒼人見て!昔ウチで飼ってたバーニーにそっくり」 「本当だね」 そう。昔話をされると私は分からない。 志穂さんが指すぬいぐるみがプードルだから、バーニーとはプードルのことなのだろうけど。 付き合いの長い二人と、先日仲間に入った私だもの、分からないことはあって当然。 そんなことは別に気にもしないのだけど、私には他に妙に気になることがあった。 それは、志穂さんが、頻繁に蒼人の体に触れること・・・。
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