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課長の話したいことが完全に仕事の話だったことに、少しガッカリしてしまったけれど、思うほどダメージは大きくない。
それは、予想外の『異動』という伏兵の出現の深刻さにかき消されたせいなのか・・・
また再び同じ職場で課長に会える可能性が生まれた嬉しさなのか・・・
「ごめんね、驚いたよね」
「あ、はい。少し・・・」
驚き過ぎて頭の中は混乱中。返事を探してみるけれど、どう考えても今すぐには無理だ。
「お正月休みが明けるまで考えてくれていいよ」
「はい・・・」
「待遇とか、不安とか、疑問があれば勤務時間以外でも携帯に連絡してくれて構わない」
「はい・・・」
同じ系列の銀行だから、そんなに考える必要無いんじゃない?って、思うところだけれど、そう簡単にはいかない事情が私にはある。
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