裏切り2

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「久しぶり~!明けましておめでとう!」 「お久しぶりです!今年もよろしくお願いします~!」 テンションの高い挨拶を交わし、ハグしてはしゃぐ私たちを蒼人が黙って見つめる。 いつもと変わらない三人の位置関係。 そして、いつもと変わらず志穂さんは蒼人に触れた。 「・・・」 胸の奥にピリッと痛みが走る。 想定内だもん。 どんなに触れたって、もう蒼人の気持ちは志穂さんには無いんだもん・・・。 志穂さんが蒼人に触れるよりもっともっと熱く、深く、私と蒼人は触れ合ってるんだから、大丈夫だよ。 一生懸命自分に言い聞かせてみた。 だけど・・・無理みたい。 きっと、蒼人と関係を持ってしまった時から。 蒼人の志穂さんへの気持ちを知った時から。 そして、蒼人の気持ちが私に移ったと知った今でも。 感情の形を変えながら、常に心は乱されている。 そして今、この瞬間悟った。 この表面上順調に見える関係は、とても危うく、とても繊細で、このままの状態を保つことは困難だということ。 そう長くは続かないことを。
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