転機は突然に

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「ゴホン……それではお嬢様方、準備は出来ていますね?」 「ひゃい?」 彼女の言った言葉に声が裏返ってしまった。 ……ちょっと恥ずかしい。 「奥様達から聞いていませんか?こちらは今日迎えに行ってくれと連絡があったのですが……。」 奥様と言われて少し悩んだが、多分母さんの事だと判断し。 「いやいや、何も聞いてない……アヤメ、手紙持ってきてくれる?」 「えっ?あ、手紙か!ちょっと待ってて。」 アヤメも気付いたようで、トタトタと手紙をとりにいく。 「おまたせ~」 「ありがとう、んじゃ読んでみますか。」 エアメールの封筒を開け何枚か便箋が出てきた。 それを声に出して読み始める。 『ハロー♪プリチーな娘達』 くしゃっ 「お姉ちゃん!?」 「あっゴメン、読んでたら手が勝手に……。まあ1枚目お父さんの字だし関係無いと思うわ。」 実際いつも書いてある内容は、いかに娘達を愛しているかって事をつらつら書いてあるので、読むだけ無駄である……悪い気はしないけど。 「あの……。」 「あーごめんなさい、今母さんの手紙読むから。」
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