エピローグ

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 自分が何処かに行くと勘違いし興奮する光輝に、宮登は目を細めると両手を取り、しっかりと握り締める。 「違うよ。帰って来たんだよ。”光ちゃん”のところに」 「?」 久々に呼んだ彼の愛称について突っ込む訳でもなく、自分の言葉の意味が分からず首を傾げる光輝に笑みを零すと、そっと腕を引き寄せた。 何の抵抗もなく、腕の中に納まった光輝の背中に手を回すと、久々に感じる熱に瞼を閉じる。 「これからは、ずっと一緒だよ」 「みや……?」 戸惑いながら自分の名を呼んできた光輝から、少し身体を離すと、宮登は真っすぐと光輝の瞳を見詰めた。 そして、意味など理解できないだろう光輝に言い聞かせる。 「もう、”贖罪”は必要じゃない。これは、俺の意志だ。光輝」  真っすぐと宮登に見詰められ、最初戸惑っていた光輝だったが、もう宮登が何処にも行かないのだと確信すると満面の笑みを浮かべ大きく頷いた。 「……うんっ」 そして、思いっきり宮登に抱きつくと、嬉し気に瞼を閉じ肩口に顔を埋める。  再び光輝の熱を全身に感じ、宮登はその身体を抱き返すと、同じように瞼を閉じ、肩口に顔を埋めた。
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