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プロローグ
ー いくつもの偶然が俺達を引き合わせた。
親をなくしたオマエと、親を捨てた俺。
理由は違えど同じ境遇が俺達を引き合わせ、これからも傍にいようと誓い合った。
寂しさも惨めさも、嬉しさも幸せも……すべてを共有して分け合って。
俺とオマエの間には見えない鎖が存在する。
切りたくても切れない。
そんなことすら考えたこともない固くて強い鎖。
それをたぐり寄せれば、きっとお互いの心に触れられるのに、それをしてはいけないと心が警告する。
これからもずっと”光”であるオマエの傍にいて、俺は”陰”になろう。
そうすることでしか、この先を生きる術を俺は知らないから。ー
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