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それから一週間後。
異形へと生まれ変わった聡は、田舎町の商店街にいた。
昼前、まばらではあるが買い物に来た人間が行き交っている。
だが誰も、道の真ん中をフラフラと歩くおぞましい姿の聡に対し、一
切の注意を払うことはない。
白シャツにズック姿の中年男の肩が、聡美の肩にぶつかった。
だが、中年男は肩を押さえて訝しがるばかり。
聡はにやけながら、男の背中に蹴りを入れた。
男は前につんのめり、戸惑いながら辺りを見回した後、逃げるように
その場から立ち去った。
茗荷人間と化した聡は、人々から存在を忘れられたのだ。
彼の顔と融合している開きかけの花、これはみょうがの花である。
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