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「えーと たしかこの辺なんだけどよ~」次の日 俺は1日だけ家庭教師の真似事しに地図を手に迷っていた。
秋空は早くも暗くなりつつあり、焦りと共にこの日何回めかの、ため息を落とした。
やがて、大きな寺と門が目に飛び込んで来た。細い道路を挟んで散髪屋とタバコ屋が軒を連ねていたが地図を信じられず思わずタバコ屋のおばちゃんに声を掛けていた。
「おばちゃん 金宝寺てのはあれだろ」指差す俺の背中に、おばちゃんの声がかかる。
「あー それなら寺の中を登ってごらん」
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