序章

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「叔父様、何してます? 」 大学教授を生業としている祐輔の書斎をノックしたのは、小学五年生、祐輔の姪の雅美でした。 雅美は夏休みをY市にある、祐輔夫婦のマンションで過ごしています。 雅美の父親は事業に失敗し、昨年からT市にある田舎町に家族を連れて引越していましたが、再び事業を再建する為に東京に戻ることになりました。 その引越や事業立ち上げの邪魔にならないように、雅美は父親の妹沙英子と、その夫である久留間祐輔の元へと預けられました。 このY市のマンションには、雅美の祖母の真理子も一緒に住んでいます。 雅美は田舎町T市では白骨死体の発見現場に遭遇したり(詳しくは「狂う」をお読みください)、Y市に来てからも殺人事件の目撃者になったり(こちらは「姫レポ1ー未遂ー」をお読みください)と、事件に好かれる特異体質?の小学生です。 雅美は好奇心と探究心が強く、小学生らしからぬ洞察力も持ち合わせていた為に、事件に遭遇するだけではなく事件解決にも貢献していました。
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