ゆかりと公平

10/29

338人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
私が向かったのは、とある一軒家。 私にも、ある意味関わりが強い人物の身内が住む家だ。 ここでの行動と結果が、私の今後を左右する。 上手くいくかは分からない。 しかし、やらなければ現状は変わらないのだ。 ここで敗北に甘んじることを覚えてしまったら、私は一生涯負け組で終わることになるだろう。 そんなのは、いやだ。 私は最後まで勝利を掴もうとする人間でありたいのだ。 チャイムを鳴らす。 中から、人が出てくる。 私は小さく深呼吸をし、はっきりとした口調で言い放った。 「はじめまして。あなたの息子さんの被害者です」
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!

338人が本棚に入れています
本棚に追加