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召喚師になれる才能がある人間はとても少なく、才能があったとしても開花しない場合も多いため、召喚師の割合は非常に少ない。しかも召喚魔法は強力無比な為、召喚師になれた者はそれだけで立派な地位を得ることができる。
入学してすぐ僕にその才能があると分かると、強制的に召喚師の選択授業に入れさせられた。通常の基礎訓練や基礎知識などの授業は学年ごとに受けるけど、選択授業は学年に関係なく自分で選んだ授業を受けられる。ま、僕は選択の余地が無かったけどね。
「ノイシュタッドは神聖魔法だよね。どう?うまくいってる?」
「ええ!回復と防御壁なら使えますよ。まだまだですけどね」
ノイシュタッドは嬉しそうに答える。ノイシュタッドはマジメで勉強家だから、成績も優秀だ。将来は神の奇跡を起こす、神官や大僧正になるんだろうな。
「お!すごいじゃん!怪我したら、治してくれよ」
「もちろん!任せてください」
「おう!あーおなかすいた!あいつまだかな」
「キールの寝坊癖は相変わらずですね。でも全員そろってから食べないとユナに怒られます」
ちょうどその時、廊下の奥の方からユナの怒号が響き渡る。
「起きなさい!キール!あなただけよ、毎日起こされてるのは!少しはノイシュタッドを見習いなさい!」
「わかったよ、うるせーな。起きてるから静かにしてくれよ。」
機嫌悪そうに悪態をつく。赤い髪の少年が頭を掻きながら食卓に入ってくる。
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