水の精、ウンディーネ

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「うわっ!」 着地の振動でディオスが振り落とされる。 「いってー。…ここは…どこだ?」 ふと周りを見渡すと、見たこともない大自然に囲まれていた。 「どうやら着いたようね。精霊界に」 後ろからマリーナが声を掛ける。だが、マリーナの視線は森と世界樹に釘付けになっていた。 「とてつもなく膨大で、母のように優しい魔力…あれが世界樹…」 「そうだ。お嬢さんは物知りじゃな」 「人間界でも有名だもの。世界樹無くして精霊界は成り立たないって。知らないほうが無知なんだわ」 マリーナは当たり前のような顔をして話す。 「そうじゃったか。その通り、世界樹無くして精霊界は成り立たん。魔力の循環を促し、この世界に綺麗な魔力を充満させておるのじゃからな。ナジュの森も同じじゃ」 「こうして目の当たりにするとよく分かるわ。呼吸で酸素を自然に取り入れるのと同じ、自然と魔力が体に満ちていくもの。まさに大地の、精霊界の母ね」
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