水の精、ウンディーネ

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ディオスは立ち上がり、大きく深呼吸をする。 「本当にすごい…体が魔力で満ちてるし、なによりとても落ち着くよ」 「本当、修行の場にはもってこいね。ねぇロム、ウィルはどこにいるのかしら?」 「ウィル・オ・ウィスプか。明るいうちはこの森にも現れるはずじゃ。盟約しておるならば、この世界にいればお互いに引かれ合うじゃろ」 「そう。それなら少しこの森を散策してようかしら。こんな自然の中を歩くのは久しぶりだもの!」 マリーナが森に向かって歩き出した、その時。 地響きが起こり、空が薄暗くなっていく。 ディオスが不安そうにあたりを見回す。 「えっ…なに?」 ロムも空を見上げ、つぶやく。 「これは…次元移動か?」 それを聞いたマリーナが空を睨みつける。 「まさか、悪魔じゃないわよね?」 その一言に3人の間に緊張感が走る。
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