プラリネ

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プラリネ

   強くなれる言葉は  誰にでも効くの?  言いっぱなしなだけでは  ちょっと、嫌いだヨ    普通でいるよ  壁づたいをただ  歩いてるばかりじゃない    幾度もわたしの日付は過ぎた  もっと遠くまで行けると思ってた    忙(せわ)しさの中からじゃ  呼ぶ声も  掻き消されてしまうのかな        ふくれっつらな顔で  街をおよいでる  でも一言目のトーンも  今のわたしらしさだよ    くりぬかれた穴の先を  信じられる世界でも    視界を上手に拡げるためだけの  生き方なんてしたくない  胸の前まで  こぼさず持ってくることに  もっと一生懸命になりたい    ずっと近くにいてくれた  あなたにも  どんな味する? …って       帰り道では   みんな揃って ぬくもり分け合った   同じ家族でいてくれて   ありがとう…      待ってるだけじゃ  なんにも変わらない  けど、変わって欲しくない  もの   「こっちのほうがよく見えるよ」    あの日の夕やけ  今は隅っこから眺めてる    夢ならきっとちがう  せっかく見つけた台の上  なら、よろめくことを  怖がってちゃいけない        好きに流せるんだよ  声ぐらい    わたし知ってるよ  タイミングとか スピードとか    赤信号につかまったって  はじめないよ    はじめたりしないから       でもね、ひとつだけ   分からないことがあるよ     思い返すことと   独りでいること     先に、   上手くならなきゃいけないのは   どっち?        こんな  忙(せわ)しさの中  賑わう街の中からでも    呼ぶ声を    ……    呼ぶ声ぐらい    聞き分けて欲しかった        気づいて欲しかっただけ (2013.08.01)
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