母と娘のエンドロール

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母と娘のエンドロール

   くだらないことで口喧嘩して  ドア、バタンと閉めて  泣き寝入った  冷気が関係を 切り離した    次の朝「おはよう」も 「いってきます」も言わず  逃げるようにうちを出た  玄関に置かれた洗い立てのハンカチ   何事もなかったように   用意してくれていたのは   あなた    その笑顔を窓に浮かべてたら    思わず泣きそうになった    大人びた言葉へと  ついに相槌をくれた日から  あたしの味方で  いてくれると信じれたんだ   やっぱり淋しいよね・・・   素直になれずに  「ごめんね」の帰り道がただ   遠ざかる        後ろにあるおっきな樹(き)まで  行って帰ってくる競争をした  あの日、言いかけて  こらえたセリフがあったんだよ   セピアな幸せを   よみがえらせる鍵の持ち主は   あたし   あけたくなったら回そうね  「それまではあなたが持っていて」    教えてよあたしが  はじめて歩いた日のことを  はじめてあなたと  言葉を交わせた日のことを   にっこりとわらい   いつも抱き寄せてくれた   やわらかな   あなたの愛情に守られてた      はじめての恋を  制服のまま知らせた日も  はじめての夢を  夜中まで聞いてくれた日も   変わらずやさしく   時計も気にせず   おかあさんの子で良かったと   思えたんだ    教えてよあたしが  はじめて歩いた日のことを  はじめてあなたと  言葉を交わせた日のことを   にっこりとわらい   いつも抱き寄せてくれた   やわらかな   あなたの愛情に帰りたい     すぐにでも   あなたの愛情に帰りたい (2013.04.04)
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