《エピローグ》積極的灰妃

7/9
前へ
/36ページ
次へ
シィラから王子へ、事前に手渡されていた、ガラスの靴。 王子の支える靴に、シィラは足を差し出す。 ピタリと。 あつらえたかのように、靴は彼女の足に収まった。 「殿下。 私は、生涯をかけて、あなたを愛し続けることを誓います」 「シィラ。 私も、生涯をかけて、あなたを愛し続けよう」 女性が、叔父が、二人を祝福している。 老人と老婆は感極まったか、その両頬に光る涙をこぼしていた。 「さあ。シィラ」 「はい。あなた」 二人は、満面の笑顔で、屋敷から出て行く。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加