バレる時はバレるのです

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「美弥子ちゃん、夏休みいつから?」  翌日、出勤すると、健吾さん……。改め(仕事中だからね)石崎さんにいきなりそう聞かれた。 「六月いっぱいは、課題とテストだと思うんで、七月頭からです」 「そう。じゃあ、来月大阪出張一緒に行く? 色々手伝って貰いたい事も出てくるだろうし」 「はい!」  仕事の話の筈なのに、なんだかワクワクしてしまった。や、別に何かあるわけじゃないんだろうけど。 「美弥子、ニタニタしてるぞ」  石崎さんがいつの間にか私の近くにいて赤くなってニヤついている私の頬をつねった、その瞬間にオフィスの扉がノックもなく、すうっと開いた。
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