アルテミスの申し子

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「みゃーこってアルテミスの申し子なんじゃない? どう頑張ってもこのままずっと処女だったりして」  お姉ちゃんはケタケタと笑いながら朝御飯を食べている。今日は土曜日。朝からルームウェアでうろうろと私が朝御飯を作る邪魔をしながら、こないだのあれこれを尋問していて、最後に放った一言で私はとどめをさされようとしている。  アルテミスって……。月の女神。そして処女神だよね。いつもながらやな事言うなあ。 「お姉ちゃん、酷いよ。時計見て知ったけどあの時はもう朝の4時だったんだから、健吾さんが寝ちゃっても仕方ないじゃない」 「強がっちゃって。一番仕方ないと思えてないのはみゃーこのくせに」
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