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「あれ? 五十嵐さん?」
あの後ろ姿とか雰囲気が営業部の五十嵐さんにすごく似ている気がした。声をかけてみようかな? こんな偶然ってなかなかないよね。
五十嵐さんらしき人に近づこうとしたら、優衣ちゃんが元気に試着室から飛び出してきた。
「美弥子、どうかなあ?」
「うん。すごく似合ってるよ」
「じゃあやっぱりこれにしよ」
優衣ちゃんが試着室に戻ったので五十嵐さんらしき人がいた方をもう一度見たらその人はいなくなっていた。
なんだあ。残念。まあ本人かどうか確信もなかったし仕方がない。
私は優衣ちゃんと買い物を楽しんで五十嵐さんの事はすっかり忘れてマンションに帰った。
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