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 穏やかな夜だった。真夜中にふと気づくと健吾さんが湿布を変えてくれた。私は小さい子みたいになすがままだった。  痛み止めも健吾さんが飲ませてくれた。ふざけて健吾さんの指を舐めたら怒られた。 「こんな時に最大限に可愛らしくなるな! 襲われたいのか」  そう言いながら毛布みたいにくるんでくれた。嫌だなあ健吾さん出張に行っちゃうの……。 さみしいな。 朝はもう一人だった。起こして欲しかったなと思いながらコーヒーを飲みにキッチンへ向かった。
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