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老人の教えの名残りから、およそひと気を避けて放浪したクラウドだが、彼女が通る道には石の動物が決まって存在した。
石の魔女の噂は近隣の村に広がり、やがてクラウドは狩人や聖職者に追われる身となってしまう。
間もなく、クラウドは賢い狩人に捕まり、見世物小屋を生業とする心ない一座に売られてしまう。
丈夫な鉄で出来た仮面で眼を隠され、クラウドは多くの観客の前で見せ物となった。
だが、数ヵ月もしない内に、彼女は救出された。
邪神を崇める教団が、クラウドの噂を聞きつけ、邪神を救おうとしたのだ。
しかし、その日、その地域は暴風に見舞われていた。
信者の一人が檻を開けて、クラウドを解放し、駆け出した瞬間、突然の突風が彼女を襲い、暗雲の彼方に彼女の姿が溶けていった。
──次に、クラウドが気が付いたのは城の一室だった。
「……お目覚めかい? メドゥーサの眷属よ」
クラウドは蛇を這わせ、辺りを確認した。
クラウドが眠る大きなベッドの隣に椅子があった。椅子の辺りに紳士の足があった。
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