親族対面

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コンビニに二人で行って、長々と雑誌の立読みまでして、本当にクッキー&クリームを四つ買ってマンションに戻ると、優衣ちゃんと、透吾さんは手なんか繋いじゃって……。 どうみても、2人でじゃれ合ってた? ? って佇まいで、こっちの方が照れてしまう。 「あ、おかえり。美弥子ちゃん」 「あ、えと、はい。ただいまです。アイス食べませんか?」 「や、いい。俺もうこれから優衣と出かけるから。な、優衣?」 透吾さんにそう言われて、優衣ちゃんはコクンと小さく頷いた。恋は優衣ちゃんから口数さえ奪ってしまうらしい。 玄関で二人を見送る時になって、ようやく優衣ちゃんは私にこう囁いた。 「美弥子、ありがと」 二人が玄関のドアを閉めた時、自分の事でもないのにワクワクと嬉しくなった。 .
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