親族対面-2

2/32
740人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
「俺はこれが好きだな。美弥子によく似合ってるし。これにしろ」 健吾さんはそう言って手にとっていたハンガーを私に渡した。 こういう事多い。迷っている時、迷わなくてすむようにしてもらってる気がする。 こういう健吾さんのさりげない優しさとかが、私の内側にどんどん溜まっていって、何だかとても美味しそうなものに発酵していってる気がする。 私、やっぱり、この人とつりあわないんじゃないかななんて、前は思ってたけど。 釣り合わなかったとしても。それを理由に諦めるなんて事は絶対できないんだから。 そのあたりの事は……。 考えない。 私って結構楽天的? .
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!