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「さあ、始めるわよ!!」
大量の中華料理を食べきった、健吾さんのお母さんは目を輝かせながら、そう言った。
「健吾さん、何が始まるんですか?」
「……ルーレット」
「へ?」
「円卓、綺麗に片付いてるのに、ビール瓶が一本あるだろ? あれが目の前で止まった奴が、今日の会計を全部持つ事になる」
横で健吾さんの話を聞いていた、お姉ちゃんは、お腹を抱えて笑い始めた。
「みゃーこ、本当に良かったな、一生楽しそうで」
なんと言ったらいいのか分からずに、健吾さんの、表情を見たら健吾さんはむすっとした顔でこう言った。
「俺はこれ、かなり勝率悪いんだ 」
その言葉にお姉ちゃんの笑い声が、さらに大きくなったのは、言うまでもない。
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