親族対面-2

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「美弥子、ちょっと座れ」 みゃーこじゃなくて久々に、美弥子と呼ばれて、「あれ?」と思う。 「健吾さん、やっぱ何か飲みますか?」 「いや、いい。まあ座れ」 なんか、いつもと違う空気に少しからだが寒くなる。私は恐る恐る健吾さんが座っていてソファーの隣にちょこんと腰掛けた。 「お前、年の差やっぱ気になるか?」 「え?」 「母さんが訊いた時なんか、考えてただろう?」 「そんなこと……」 「ないはずない!」 どうしよう? 健吾さんが、こんな風に怒るの初めてで、泣きそう。 「あの、上手く説明できるかどうかはわからないんですけど」 「うん」 「年の差があると、当たり前の事が、将来起きますよね。それが不安というか不満なだけなんです」 .
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