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「馬鹿だよな。俺。疲れてたからって甘えてさ。挙げ句に八つ当たりして、やけ酒呑んで、事故ってさ…里美の言う通り、最低だよな。ごめん。」
何度も何度も、頭を下げた。
里美には、見えていない聞こえてはいない、そう思っても、何度も頭を下げ続けてた。
「浩介…死んじゃ嫌だよ。約束したじゃん。お互い歳をとったら世界中を旅しようって。プロポーズしてくれた時に約束したじゃん。逝かないでよ!」
ベッドに横たわる俺の手を、必死に握り締めながら、里美が大粒の涙を流して叫ぶ。
「里美…」
その姿を見て床に崩れ落ちた。
両手で床を叩き、自分の行動の浅はかさを悔やんで泣き叫んだ。
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