思い出の写真

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「美佳には、俺が見えてるのか!?」 必死に美佳へ話し掛けたが、美佳は笑って手を振るだけ。 「見えるだけで声は聞こえないのか…」 しばらく考えて、俺はある物を指差した。 それは、使い古した茶色の定期入れ。 里美が初めてプレゼントしてくれた物だ。 「これを里美に見せてくれ。頼む。」 美佳は覗き込むように少し首を伸ばしてから、大きく頷いた。  
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