26人が本棚に入れています
本棚に追加
「浩ちゃん消えちゃった…ピカッてなって消えちゃった…」
抑揚の無い声で美佳が呟いた。
心拍数モニターには、波形のない直線が表示され、けたたましく警告音ならしている…
「里美ちゃん…浩ちゃんがね。幸せだったって。だから、笑顔を見せてって言ってた。」
そう言って美佳は、ベッドによじ登って浩介に笑顔を見せていた。
沢山の涙を浮かべながら、精一杯の笑顔を見せているまだ5歳の美佳に、胸が苦しくなる…
私は、美佳の頭を撫でながら頷くと、最高の笑顔を浩介にして見せた。
最初のコメントを投稿しよう!