居場所

3/25
前へ
/208ページ
次へ
「分からなくても結構です。」 安野泰子は、淡々と答える。 「ごめんなさい…………。」 「彼女、目立ちますものね…………。」 安野泰子は、まどかの方を見る。 「綺麗だし………可愛いし………私だって、そんな、まどかみたいだったら………。」 翔太だって………………。 「私は、あなたのように不器用だけど、正直に生きてる人の方が好きだけど…………。」 安野泰子は、ニコリと笑う。 意外…………失礼だけど。真面目そうで、お世辞でも可愛いとか綺麗とか思えない安野泰子が可愛く見えた。 「人は、その人らしい良いところあるんです。あなたには、あなたの良いところと。私にも私の良いところと。」 なんだか、心の中を見透かされた気分になった。
/208ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加