186人が本棚に入れています
本棚に追加
≪はい、みんな静かにして~!
バスから降りたら班ごとに集まって、
先生のところでチェックを受けてから
自由行動を始めてください。
絶対先生の所に来てね~!!≫
またバスの中で歓声が起きた。
ただし、
今の歓声は男子のみに依る物らしい。
もはや男子にとって、
安西先生はアイドル的存在なようだ。
…まぁ気持ちは分からなくないな。
小鳩さんには劣るけど。
「…男の子って…単純ね…」
今のは相瀬さんの言葉だ。
彼女は珍しく、顔をしかめながら
片耳を手で押さえている。
今は寝起きなので、
歓声のような大きな音が不快なのだろう。
ココで相瀬さんが
首を擦りながらこちらを見た。
「…背もたれで…寝たから…首…痛いんだけど…」
「あ~、そりゃ気の毒だなぁ」
「…貴方が…肩…貸して…くれないから…」
「オレのせいかよ」
利一は苦笑した。
「…ところで…お腹は…大丈夫…?」
「あ~、全然大丈夫からは
程遠いかなぁ。そっちはどうだ?」
「…トイレ…行けば…治りそう…」
美少女の口からはあんまり
聞きたく無かった言葉を聞いたところで
ふと、自分のケータイに
メールが来ている事に気づいた。
最初のコメントを投稿しよう!