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「そうじゃ。 例え話になるのじゃが、人間には寿命があるじゃろ? ずっと生きることは出来ぬ」
「まぁ、確かに」
「でも、規則正しい生活やバランスよい食事をとれば少しでも長く生きれる可能性がある」
「ふむふむ」
「それと同じで、集中できなかったり感情をコントロール出来ないとしても、注意すれば集中できることは増えるし感情をコントロール出来ることも増えると妾は思うのじゃ」
「まぁ、言いたいことはわかったよ」
「本当か?すまぬな。なかなか上手く説明できなかったのじゃ」
とりあえず無理なことでも意識すれば無理じゃなくなるかもしれない。
そんな感じの認識でいいか。
「うむ。 じゃあ次の悪い点を言うぞ」
「あ、了解」
「次の悪い点はのぅ……主よ、簡単に妾に投げられすぎじゃ」
「投げられすぎ?」
「そうじゃ。 背負い投げした時、主はなにを考えていた? きっと投げられた後のことしか考えてなかったのじゃろう?」
「うん。 受け身を取らないといけない、受け身をとったらすぐに行動しないとって思ってた」
「別にその考えは悪いことではない。 でも、妾はもっと諦めずに向かって欲しかったのじゃ!」
「じゃああの時どうすればよかったんだよ?」
「妾なら空いてる方の手で相手の顔を叩いたり、投げられる時に少しでも相手のバランスが崩れることを願って相手の身体に蹴りを入れるかのぅ」
「そんなこと出来るの?」
「これから鍛えれば色々対処法を思いつくし、実践出来るようになるじゃろう」
「まじか……」
「大真面目じゃあ。 まぁ、とりあえず妾が言いたいことは簡単に諦めるな、少しでも可能性があるなら縋って足掻けってとこかのぅ」
「……了解。頑張るよ」
「うむ!!その意気じゃぞ!では、まだ悪い点はあるがそれよりももっと組手をするのじゃ!次は妾が『動』の動きをするから主が『静』の番じゃ!」
「まだ『静』の動きぎこちないんだよなぁ」
「それは経験あるのみじゃぞ!」
「まぁ、お手柔らかに頼む」
「それは無理じゃ! きつくしないと意味ないからのぅ!」
「……いやーほんと鬼教官だねヒマワリは」
でも、全力でヒマワリは鍛えてくれるから嬉しい。
ヒマワリの気持ちにはしっかり答えないと!
そこから俺とヒマワリは何度も何度も組手を繰り返し、『動』と『静』の動きを鍛えた。
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