師匠と可能性

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「……!?」 「どうやら図星みたいね」 フフーンと鼻を鳴らしながらドヤ顔をするアリス。 それを見ながら感嘆の声を出すトウマ達。 アホ面晒しながら口をぽかーんと開けている俺。 一応勉強してるから外れてないけど、なんだろうこの感じ。 アリスってこんなにポンコツ感あったっけ? 「よ、よく分かったね」 「当たり前よ!! あんたが成績良いのは知ってるんだから!! 絶対予習復習してると思ってたのよ!!」 まあ、予習復習してるんだけどさ。 「えーフラン勉強してたのかよー!! 俺にも教えて!!」 「あたしもあたしもー!!」 「こら、二人ともダメですよ!! フランも教えるだけじゃダメですよ? この二人、調子に乗ったら甘えてくるんですから」 「なら、みんなで勉強会とかどう? 近々テストあるでしょ」 「それいいわね。 私は賛成だわ」 「私も賛成です。 二人は……?」 そう言ったリンゼの視線を追うと、悶えてるトウマとニーナがいた。 なんだなんだ。 「ぐおおおお、テストいやだぁぁぁぁぁぁぁあ」 「テスト前遊べないからいやだぁぁぁぁぁぁぁあ」 ……そんな理由かよ!! 「トウマ、そんなこと言わずに頑張りましょう。 ニーナは終わってからたくさん遊べばいいんです」 そう言うリンゼ。 もうお母さんみたい。 「うぅ……分かったよ。 だから、勉強会は絶対しような!! 見捨てないでくれよ!!」 「終わったらカフェ行ってー映画館みんなで行こうねー」 「あんた達ちょろすぎじゃない?」 呆れながらそう言うアリスに俺も同意です。 「ヤッホー!! みんな席に着いてー!! 朝のHR始めるぞっ☆」 そう思っていると、担任のエルミール先生が教室に入ってきて言う。 時間を見れば確かに良い時間だな。 「じゃあまたなー」 エルミール先生が来たのを見て、トウマ達は自分の席に帰って行った。 さて、とりあえず今日の放課後にジャル先生に接触するか。 ……どうなるか不安だなぁ。
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