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「まぁまだ昼だし焦る必要もないか。それに引っ越してきたばかりで友達もいないし暇なんだよなー」
彼はそう言うとメモをポケットに入れて、鼻歌交じりで歩き始めた。
彼は今まで見たことないものばかりなので興味津々だ。
猫耳がついている獣人。
見たことない服装の人。
レンガでできている家。
ここにある物、人、ずっと見ていても全く飽きない。
「やっぱりこの国に来て良かったかな……」
彼がこの国、いや、この国の魔法学校を選んだのには理由がある。
彼には両親がいないのだ。
原因は不明で彼が学校から帰ってくると何者かによって殺されていた。
彼は若くして天涯孤独になってしまったのだ。
しかし、彼が一人になってしまったとはいえ、彼の家は特別裕福だったわけではない。なので、両親が残してくれたお金は限りがある。
将来のことも考えてお金が余りかからない方法がある学校を探した結果、アトラ魔法学校は彼の条件に該当したためこの国に来たのだ。
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