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「あれ?どこ行くの」
計画とは違う駅に着いてから、貴子が行くよりも先に切符売り場へ行った。
「こいのぼりのあるところだよ」
行き先はこいのぼりがあるところ。貴子の想像しているものと違うし、計画していたところとは全然違う場所。
切符を二人分買って、一枚は貴子へ渡す。
「え、この駅で合ってる?違うんじゃない?」
ずっとはてなマークを浮かべてる貴子。
「今日はさ、俺に着いてってよ。多少まともじゃない道も歩くけど、大丈夫だから」
「まともじゃない道?どうゆうこと!?」
少し声を荒げながらも何だかんだで着いてきてくれてる。
ローカル線。電車に乗るとほとんど人が乗っていない。
貴子が静かになった。期待とか不安とか、ごちゃごちゃになってんだろうな。でも、絶体に良いもの見せるから。
だんだんと電車は山の中へ進む。
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