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「帰りまでに決めようか。それぞれ、帰りのホームルーム終わったらいつものとこで。それじゃあまたな」
「あ、もう学校着いちゃった」
貴子は少しさみしそうに呟く。
他愛もない話をしているうちに学校の目の前に着いた。あっという間だ。
三年生は学校がほとんど1月までのようだから、こうやって通えるのもあと半年くらい。
俺と春は同じクラスで貴子は三つもクラスが離れている。学校でも一緒にいられる時間は限られてくる。
「ゴールデンウィーク中だと祭りとかやってたよな。でもそれじゃあ物足りないよなー」
教室についてから春と考える。春の鞄のせいでクラスの注目を浴びてるけど、それはもう慣れっこだ。
「なあ。提案があるんだけど」
「なに?」
「新って、貴子のこと好きだろ」
「はああっ!?」
何を言い出すと思えば、何を言ってるんだ。
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