こいのぼり

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授業の終わりを告げるチャイムが鳴り、昼休みに入った。春に連れられて体育館裏のスペースへ行く。 クラスのやつはあちこちでコソコソ話しながらこっちを見てたけど、春の権限により誰も聞き出すことは出来なかった。 「見ろ!今日はあげあんパンだ。なんと62円」 菓子パン好きな春。一人でテンション上がってる。 「なあ、話ってなんだよ」 俺の昼飯は購買で買ったタマゴサンド。タマゴ、美味い。 「決まってんだろ。ゴールデンウィークについてだ。俺は遊びに参加しない」 美味そうにパンを頬張る春。でも、声のトーンは低めだった。 「はあ、どうゆうことだよ」 こうゆうときの春はかなり真剣。何か考えがあるはず。 「新はさ、貴子のこと中学の後半?くらいから好きになったんだろ。俺の予測だけど。で、この夏はお互いに忙しいし、俺らは冬は大学受験ばっかだ。これからどうなるか分からないしさ、ゴールデンウィークがチャンスなんじゃねーかなって」 何を言いたいのかは予想がつく。
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