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その後、春と打ち合わせをして昼休みは終わりを向かえた。
放課後はすぐにきた。ホームルームも全て終え、いつもの集合場所へ急ぐ。
正門を出て、左の方の生徒があまり通らない場所。
そこには少し待ちくたびれたといわんばかりの貴子がフェンスに凭れかかっていた。
「遅くなった。ごめん」
「ううん。テスト近いと下里先生の話倍以上に長くなるよねー」
そう、今日はゴールデンウィーク二日前。明日はその前のテストが行われる。
担任の下里先生は勉強勉強勉強!
とにかく話が長い。そんなに勉強を推すなら早く切り上げて勉強をさせてほしい。
ま、言うほどしないけど。
「まあな。それよりもさ、ゴールデンウィークの予定だ」
春がはりきって言う。
「ゴールデンウィーク、5月といえばこいのぼり!こいのぼりを見に行こう」
貴子はきょとんとする
「こいのぼりって……。あ、あれか!大きな河川にこいのぼりがたくさん並んでるって感じの」
勝手に話を進める貴子。多分、テレビで見たことがあるやつを想像しているのだろう。予定とは違うけどそれはそれでよしとしよう。
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