終章

22/26
前へ
/384ページ
次へ
「行くとこ、ないんやろ?ほな、うちにおったらえぇ うちは此処 【月光】 の女将、藤<フジ>や。あんたは?」 「え…あ、藍―…」 「ほぉ!!蒼とおんなしか、ほな宜しゅう 詳しいはまた明日、今日はゆっくり休み」 当初の厳しい眼差しは何処へやら 捲し立てるように決めればサッサと部屋を出ていった 「……げっ…こう……おフジ…さん……」 一人残された藍は様々な事が起こりすぎて頭が混乱すると同時に、自身の内に閉じ込めていた全てを吐き出したことでなんとも言えない気分を味わった だが、それは悪い意味ではなく 平助を失った哀しみが癒えた訳ではないが、どこか清々しい気持ちだった
/384ページ

最初のコメントを投稿しよう!

647人が本棚に入れています
本棚に追加