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恋の始まり
『ココ俺ン家‥』
----は?
『広ーーっ!!』
どれくらいあるだろうか。だいたい東京ドームと同じくらいの敷地内にたくさん家が‥‥。
『入ろう』
私はまた手を引っ張られた。
『かあちゃん‥ただいま』
風哉の目の前にいたのは少しぽっちゃりしたおばさんが立っていた。
『やァ。いらっしゃい★あれぇ。そのこあの初恋のコに似てるネ!確か沙月じゃったなぁ。そっくり』
----ぇ
て言うことはアタシが初恋のコに似てるからこんなことしてくれたの?なんかヒドイよ。。
『ちょい‥いらないこと言い過ぎだよ‥え?』
私の頬は涙で濡れていた。なんで初めて会ったヒトなんかに涙流してんだろう‥‥バカみたい‥!そう思うとさっきより涙が溢れた。両思いなんて期待したのは私だけ?私だけ見てくれてると思ったのは私だけなの!?そう思うとさっきよりも前がかすんで見えなくなった。
これって“恋”なのかな‥‥
『何で泣くんだよ‥』
風哉が呆れた顔で私を包んだ。
『っ‥!』
私は風哉の腕を振り払い敷地から出て走った。
----風哉なんか大嫌い!この言葉を頭に巡らせながら。
『ねぇ』
誰かが手を掴んだ。
『話し‥て‥!風哉‥‥あ』
風哉じゃなかった。知らない男が私の後ろにそびえ立つ。
『なぁに泣いてんの?』‥‥‥言ってやるもんかでも私は今どうなってもいいような気がした。
『どこかえ連れてって‥』
その男はニヤリと笑って町外れの暗く湿ったトコへ連れて来た。
『っ!?』
イキナリその男は服を脱がしはじめた。
『ちょっ!ヤメテ!!』すると男は無表情で
『いまさらなんだよ そういうつもりで着いて来たんだろ』
と言った。
やっと我に帰った私は激しい抵抗を始めた。
『キャァァー!!ハァ‥!!風哉ー!』
いつの間にか私の口からは風哉の名前が出ていた。するとその時!
『ちょっと待ちな』
私の目の前には風哉と風哉の仲間らしき人が並んでいた。
バコッ バキッ ドコッ
一瞬で男はボコボコになった。
『ハァ‥‥風‥』
私が抱き着く前に風哉は、私を抱きしめていた。
ギュウウ‥‥
きつく抱きしめてくれている。私は幸せを感じた。
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