恋の始まり

6/14
前へ
/74ページ
次へ
「どんなピアスだった!?」 裕人はだいぶあの子が気に入ったんだろう。興味津々だ。 「左耳に丸い小さな金色のピアス。」 「………」 いきなり裕人が黙り込んだ。 「なんで。黙んの?」 「女子の、左耳のピアスの意味、知ってる?」 「知らない。」 意味?そんなの考えたことなかった。 「同性愛者。だよ! もしかして舞ちゃんが男に全くなびかないのは、この理由か!」 「んなわけないだろ。 オシャレでしてる人なんて沢山いる。」 と言いながらも、内心不安になってきた。 もしもそうだったら、俺は手も足も出ないじゃんか。 「そ、そうかなぁ…。」 「そうですよー。」 自分に言い聞かせる様に、そう言った。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加