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奥山が言った。
「学校来てるの…、舞崎君と私だけ…?」
「多分な。他にいる様子はなかったし。」
「じゃああの鳴き声も…?」
「………」
聞かれていたらしい。
モンスターが出たのかと思い鳴き声が収まるまで階段の踊り場で息を潜めていたらしい。
鳴き声じゃなく泣き声だったわけだが。
「……俺だよ」
「よかった…モンスターじゃなくて。」
奥山は校内の探索で得た情報を教えてくれた。
デジタル時計の日付が全て8/32を示していたこと。
モンスターはこの付近にはいないこと。
人も彼女と俺以外いないこと。
電気、水道、ガスは通っているらしく職員室のテレビをつけると前日の番組がやっていたこと。
どうやらこの世界に、本当に大変なことが起きているらしい。
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