第三夜

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パシャんっっ…ーーーーー 水が跳ねる音がして、はっと意識を取り戻す。 冷たい感覚に視線を下げれば、 腰まで水に浸かった自分がいる。 水は汚れないほど清く、足元まで透明に見通せた。 一糸まとわぬ状態で、髪も濡れている。 先ほどの水音は、髪から滴り落ちた水の音だろうか? 「はて…?」 曖昧な記憶を繋ぎ合わせようと考えを巡らせるが、 繋がらない記憶に首をかしげる。 いつここにきて、いつからこうしていたのか。 長い黒髪はたっぷり水を含んでいて、ずっしりとしている。 空からはキラキラと木漏れ日が差し込み、 まだ陽の明るい時間帯だということは伺える。 「朔月」 呼ばれて、声の方に視線を向ける。
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