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「二日目ですよ」
朔月の着替えを手伝いながら、繊月が静かにそう告げる。
「ーーーーーーー…あぁ」
言われて、朔月は靄がかかったような思考をクリアにさせた。
渡される着物に袖を通し、腰紐を結び、素早く着付けていく。
最後にしっかりと帯を結んで、渡された狐の面を半顔が隠れるようにつけた。
その間にしっかりと水を飛ばして乾いた尾がふわりと揺れた。
ふわふわな真っ白な耳と尾。
朔月はそれを一瞥して、意識して尾を二、三度軽く降った。
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