第三夜

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「どうして戻ってきたりなんか…」 呟いて、朔月は歩みを進める。 後ろに付き従う繊月が何を思っているのかは、 狐の面で隠されて朔月と言えども読み取ることは不可能。 はて、繊月はいつから顔をこうして隠すようになったのだったか。 思い返して朔月の記憶に靄がかかる。 「朔月?」 呼ばれる繊月の声が遠くなり、 そばであの笑い声が聞こえた。
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