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「そろそろ長様が若宮様をお迎えにあがられる!!
皆のもの、変化の用意を!」
宮殿の使いが、空を飛び妖達に指示を繋げて忙しなく動いていく。
「変化できない小物達は長様の庭へ参られよ!!」
使いの声に、次々と妖達は人間の姿へと化けていく。
通りを行き交う者たちは、たちまち人間の姿をした老若男女となり、百花達は、現世での季節にあったものだけを残し、花を閉ざす。
喧騒はそのままに、皆の表情は明るい。
『若宮』がもどってくる。
それは世界が待ち望んでいた存在。
妖達は更に活気づいていく。
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