LiberTango

21/25
前へ
/27ページ
次へ
「キツくって……何をやったの?」 問いかけるマチルダに寒波が微笑む。 「指の関節を抜きながら、次は歯を抜くって言っただけですよ」 「えげつなぁぁ!! 五感全てを使って拷問って……相変わらずえげつないな!! あんた!!」 マチルダがここぞとばかりに突っ込む。 「あの御仁にはそれぐらいが丁度いいんですよ。治安部隊と密約を交わしてたんですから」 「密約?」 「ええ、キングと店長と貴女は治安部隊にやるから、僕とぬこ様は此方にってね。僕とぬこ様でいろいろと楽しむつもりだったらしいですよ、あのスケベオヤジ。口にするのもはばかれるような行為でね」 吐き捨てるように言う寒波に、マチルダの眉が動く。 「ちょっと待て。ぬこ様はともかく……何で寒波さんなんだよ? 普通は女の私でしょうが」 納得いかないとばかりのマチルダに光姫がカラカラと笑う。 「いやいや、それはどう考えても師匠の方でしょ? マッチーでそっち系の楽しみとか……無理だもん、あはははは」
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

48人が本棚に入れています
本棚に追加